【こんな症例も治りますシリーズ 817】『 高齢犬の眼瞼腫瘤、感染を併発するマイボーム腺腫だった症例 』も適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、右目の上眼瞼のマイボーム腺腫外科切除後です。

■ 黄色矢印の先端部分が、手術をした痕です。

 

 

犬 シュナウザー 13歳 メス(避妊手術済み)

 

 

【 右眼の眼瞼にデキモノが大きくなってきた 】とのことで来院されたワンちゃんです。

 

 

 

 

◆◆ 診察すると、右眼瞼に腫瘤を認め、押すと内容物が排出される様子も確認されました。

 

 

■ 眼科検査を一通り行い、眼瞼の所見や分泌物の性状から、まずはマイボーム腺炎を疑いました。

 

■ マイボーム腺は眼瞼に存在し、涙の油分を分泌する重要な腺ですが、加齢とともに詰まりや炎症を起こしやすくなります。

 

 

 

 

 

◆◆ 初期治療として、温庵療法と抗生剤の内服を開始しました。

 

 

■ 温庵療法は、ご自宅で「小豆のチカラ」などの市販の温熱グッズ(低温ヤケドに注意してください)や、温めたホットタオルを用いて行います。

 

 

■ 眼瞼を軽く覆うように、1回5分程度、1日2回温めることで、マイボーム腺内の分泌物が軟らかくなり、排出されやすくなります。

 

 

■ この治療により腫瘤は徐々に小さくなりましたが、完全に消失することはありませんでした。

 

 

■ 再発の可能性も高いと判断し、飼い主様と相談の上、今後の炎症や感染を防ぐ目的で外科的切除を行うこととしました。

 

 

 

 

◆◆ 手術は問題なく終了し、摘出した腫瘤は病理組織検査に提出しました。

 

 

■ 病理組織検査の結果はマイボーム腺腫で、内部に感染を伴っていることが確認されました。

 

 

■ 術後は眼瞼の腫れも引き、見た目も非常にきれいな状態となりました。

 

 

■ 眼脂や違和感も消失し、経過は良好です。

 

 

 

 

 

◆◆ マイボーム腺腫は良性腫瘍であることが多いものの、他のマイボーム腺で新たに発生する可能性があります。

 

 

■ そのため、今後も予防的に温庵療法を継続し、定期的なチェックを行っていく予定です。

 

 

 

 

 

◆◆ 眼瞼のしこりや目やに、流涙などの症状が見られる場合は、早めにご相談ください。

 

 

 

 

 

獣医師 増田正樹

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